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zoom RSS 【中共異端思想の系譜】その4、王希哲の経歴

<<   作成日時 : 2009/08/20 00:44   >>

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さてここで王希哲の経歴についてもっと詳しく述べておくほうがよいと思う。自伝に従い以下に簡略する。


王希哲(1948生、四川人)、映画制作技術者の父の転勤にともない武漢、上海をへて広州に転居。

1966年勃発した「文革」では、広州市十七中学(日本の中学高校)の造反派紅衛兵組織「井崗山公社」のリーダーとして積極関与。

1968年、毛沢東の紅衛兵切捨てと混乱収集のため林彪に依頼した軍事管制により「反革命」として逮捕入獄、批判され、茶農園に「下放」され辛酸をなめる。

1973年1月、一人っ子は都市復帰可能となり広州へ帰り水産加工場ボイラー室管理人の職につく。

1973年6月、路上で紅衛兵運動で知りあった美術学院の李正天と出会い、共産党員の老幹部・郭鴻志を紹介されその見識・文才・人柄に啓発される。ここに後の「李一哲」グループの核心メンバーがそろう。三人は学習討論をかさね各自が文章を書いて総括することになる。それがのちの李一哲の大字報《社会主義の民主と法制に関して》の草稿となる。その本文は王希哲執筆による。


1973年11月、その草稿を毛沢東あての手紙にしたため筆名を「李一哲」とする。それは李正天と王希哲さらにやはり造反派紅衛兵であった陳一陽の名前から一字づつとって組み合わせたものだ。郭鴻志は党員のため表に出ないように配慮したものだ。

手紙は李正天の友人が北京へ持参し投函し、さらに一通は広東省革命委員会に郵送した。手紙を読んだ広東省当局は「李一哲」への批判を開始する。


1974年、広東でも「批林批孔」運動が拡大するが、趙紫陽の目的は林彪・黄永勝人脈の一掃にあった。江青はなぜ周恩来批判をしないのかといぶかる。李一哲の大字報が街角に張り出されると賛否両論が沸き起こる。趙紫陽は李一哲批判を大規模に繰り広げ江青の要求をうやむやにする。この状況を王希哲は、「李一哲の大字報が趙紫陽を救った」と諧謔的にその自伝で述べている。


李一哲批判とはいえ文革時代や他の地域の「批林批孔」とことなり広東では批判闘争大会において李一哲にも発言・反駁の機会をあたえ、さらには大字報を印刷配布し実際には李一哲の大字報の宣伝につとめた。李一哲の大字報を簡単に要約すれば「林彪」式の左翼軍事独裁に反対し暗に江青を批判し周恩来を支持するものだった。

この異例の批判「闘争」はのべ数百万人を動員したという。李一哲の三人はそれぞれ再教育を受けるという処分にとどまった。

1976年1月に周恩来が死亡。その年の清明節に北京の天安門広場にたつ人民英雄記念碑に周恩来を哀悼記念する花輪が集まるも市当局に撤去されたことに怒った民衆による江青一派とその背後の毛沢東を批判する運動が発生する。その論旨はまさに李一哲の大字報を継承するものであった。


10月、前月の毛沢東の死去にともない江青らが打倒されるも華国鋒らの「凡是派」(毛沢東路線継承を旨とする)は自己の権力維持のため左翼路線を継続し、広東にあらたに赴任してきた広西の虐殺王・韋国清は、1977年「李一哲」を反革命として逮捕投獄する。


1978年秋、広東へ書記として赴任してきた改革派・習仲勳は「李一哲」案件の見直しをはじめ年末に釈放、翌年名誉回復される。李正天は政府よりに転向、陳一陽も政治から離れるも王希哲はさらに民主化運動に積極的にかかわり、つぎつぎと重要な論文を民間雑誌に発表する。とくに『毛沢東と文化大革命』という文革を総括する文章は、香港から出版され海外からも注目を集める。


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       香港七十年代雑誌社から出版された『王希哲論文集』裏表紙の民主化運動時代の王希哲


1981年、安定団結を重視する中共当局は民主化運動鎮圧を決定する。王希哲は再び逮捕され14年の刑を下され入獄する。1993年満期をまたず釈放。


1996年、米国へ放逐さる。その後、海外にて「中国」民主化運動を続ける。



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