【シナの変容】 革命の変質

シナにおける革命とは、「天命を革める」ことに他ならない。しかし、ご承知のように「馬上天下をとる」ことがゲンジツであって、あらたに皇帝権力を手に入れたものが天命を云々するにすぎない。このゲンジツを毛沢東は、「鉄砲から政権が生まれる」(槍杆子出政権)と喝破した。



この中共政権第一期の皇帝が、その死期を悟るに大隕石の落下をもってしたことは、シナの歴史に精通した毛らしさを表していた。



閑話休題



さて、唐代にもどろう。そもそも唐とは、北朝の正統政権であった鮮卑系王朝・北周を継承した隋が二代目皇帝・煬帝の「世界遊戯」(大室幹雄氏の『干潟幻想』における命名)による財の放蕩と高句麗征伐に失敗してまさに滅びようとしていたとき、政権中枢近くにいた鮮卑人・李淵(煬帝の父・文帝と母親同士が姉妹)、李世民父子が東突厥の武力を借りて政権を簒奪したものであった。



すなわちシナ人が「中華文明の絶頂」と自賛する唐代は、鮮卑人と突厥人が武力で打建てた王朝であった。そこではシナ人は例によって奴隷の役割を受け持つばかりであった。


ここでいうシナ人とは漢・チャイニーズとはいえ、漢代の漢人とは血統の連続性の薄いあらたな民族であり、それを唐人と名づける。



いずれにせよ、シナ文明の絶頂期を支配した鮮卑人王朝・唐は、父皇帝が後継者に指名した兄を殺し二代目皇帝・太宗となった李世民の治世下に世に言う「貞観の治」という安定した治世を迎える。それは李世民がみずからの出自である鮮卑や突厥という西方のトルコ系民族を押さえ込むことができたからである。かれらトルコ系諸族は、李世民を「テングリ・カガン」(天可汗、カガンはモンゴル・トルコ語で、カーンあるいはハーンと同じく「大王」「皇帝」の意)と呼んでその統治に服した。



その「平和」(つまり軍事的平定)があってこそ、例の三蔵法師の西域横断する天竺への取経の旅も可能であったのだ。このこと、後のモンゴル大帝国時代のユーラシア大陸に出現した「平和」・パクス・モンゴリアを想起させる。



さてしかし、唐朝をうちたてた李淵、李世民父子が異民族出身だったとはいえ、結局は武力で政権を奪取したのであるから、シナの革命伝統にそったものであった。



しかし前回に述べた武照の革命は、それとはまったくちがっていた。



それは歴史に範を求めれば、漢朝を中断させ新朝をうちたてた王莽の簒奪に似ている。なぜなら王莽は儒教イデオロギーによる王朝簒奪を謀ったからだ。短期で失敗したところもあわせて構造的にはそっくりである。



しかし王莽はあくまで儒教という建前であったことは、シナ・イデオロギーのパラダイムのなかでの発想であり、武照の仏教というシナ外部からのイデオロギー注入による革命というパラダイム・シフトとはまったくことなっていた。



武照の弥勒信仰という外部思想を利用した革命は空前ではあったが、しかし絶後ではなかった。彼女の仏教革命は後世に深甚な影響を及ぼす事になったのである。



一つは、革命の新しい形を示した事。それは誤解を恐れずにいえば毛沢東の「文化大革命」の雛形なのである。だからその当時、江青がもっぱら武照をもちあげて見せたのであった。その意とするところは明らかであろう。

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二つ目は、仏教(そこでは弥勒下生の思想であったが)を国家が革命思想と認知したこと。これがそれ以降くりかえされた仏教徒叛乱の思想的背景となっていることを忘れてはならない。


これ以降、弥勒思想を中心にすえた農民叛乱が、後代の各王朝をゆるがす、または崩壊させるに至ったことは偶然ではないのである。






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この記事へのコメント

徒然亭草若
2008年04月11日 15:51
IZA!に登録しておらず、あちらのブログにコメントできないのでこちらに失礼して…。ベンジャミン・フルフォード氏によるとアジア系秘密結社の首領は日本人だとのこと。おそらく彼が最近懇意にしている株式会社チーム連山の、彼らがいうところの大和のハーンのことだと思われます。ベンジャミン・フルフォード氏が所属する事務所が在日朝鮮人経営だということ、昨今のスピリチュアルブームを日本で広めているのが在日朝鮮人らしいという噂。株式会社チーム連山は中東に本部を置く、明らかな外国勢力。超人思想を持ち、超人による哲人政治を理想としている。君主制の復古を唱えており、中東ならびに欧州と強い親和性を持つ。水素エネルギー技術を中国に譲与した模様。水素エネルギーを動力とする潜水艦は静粛性に富み、中国が開発に成功すれば、太平洋の覇権は中国に移るだろうとのこと。
丸幸亭
2008年04月11日 15:58
徒然亭草若さん、
いらっしゃいまし。
情報ありがとうございました。「2012年アセンション」についての宣伝も在日筋の工作なのでしょうか?
ベンジャミン・フルフォード氏によるとイルミナティの目論む第三次世界大戦の開始がその年だということですが、どうもなんだかすっきり腑に落ちません。

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