「富田事件」のアナロジー「連合赤軍」同士殺し 、誤解されつづける周恩来18

昭和47年のいわゆる「連合赤軍」による「武装蜂起」すなわち「あさま山荘事件」は、当時の日本中の耳目を集め現場からの実況放送は他の番組を中止して延々と続けられました。ちょうど大学入学試験の時期にあたっていたわたしも、入試の内容はまるで記憶にありませんが、そのテレビの箱の中で演じられた「革命」騒ぎは今でもはっきり憶えているほどです。



その事件は、警察側が二名の殉職者を出しながら山荘にこもる賊を逮捕し人質を解放することで決着を見ましたが、その後の警察・検察の取り調べにより、その「蜂起」にいたる以前の「山岳アジト」における凄惨な「総括」といわれる「同志殺し」が明らかになり、一般国民はもとより、それまで「学生叛乱」を支持していた左翼陣営にも深刻な暗い心理的影響を及ぼしました。




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      http://www.npa.go.jp/kouhousi/biki2/sec02/sec02_0202.htm



その事件をきっかけに、全共闘「運動」、「70年安保反対闘争」とそれまで大いに盛り上がった日本の左翼運動は急速に収束に向かっていきました。



まるでドストエフスキーが『悪霊』で描写したような「革命家」による仲間殺しは、それまで呑気に「運動」に参加していた「学生労働者大衆」に対して一気に冷水を浴びせる効果があったからです。



当時「世界同時革命」を目指す「共産主義者同盟赤軍派」と、毛沢東主義者の集団である「日本共産党革命左派神奈川県委員会」、いわゆる「京浜安保共闘」が主義「思想」の違いを超え「武装蜂起」という一点だけで野合した「連合赤軍」は、この事件にさきがけて「M作戦」と称して次々と銀行、貴金属店、銃砲店などを襲い金銭、貴金属、猟銃などを奪って逃走するという事件を各地で引き起こしていました。



「革命」を夢想する左翼たちと「戦後左翼レジーム」対して突きつけられた一太刀・三島由紀夫・森田必勝両烈士による右からの挑戦はまだ記憶にあたらしく、それを受けて立とうと気負っていた左翼急進主義者たちは、その「M作戦」によりいよいよ武装蜂起が近いとその野望をふくらませていたのでした。



事件は、実際には警察による激しい追跡・追及のため山岳アジトを突き止められ、徐々に狭まった包囲により追い詰められた「連合赤軍」がやむなく「あさま山荘」にこもり銃撃戦をもって警察に抵抗しただけであったにもかかわらず、左翼急進派は「武装蜂起」としておだてあげたのです。



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逮捕される賊の一人・坂口弘。平成5年、やっと死刑確定。佐藤優氏の著書『国家の罠』にも服役中のそれらしき男が描写されている。





その山岳アジトでの「総括」は、「真の革命戦士を鍛え上げる」という口実で行われました。例えば、被「総括」者を真冬の屋外に放置する、千枚通しで被処刑者の身体を突いて殺すことにより立派な戦士になる、「裏切り者から将来の革命兵士を奪還する」と称して粛清される妊婦から胎児をとりだす等々のブラック・ヒューモアのごとき凄惨な有様でした。



そんな凄惨な事実が明るみにひきずり出されることにより、共産主義者の為す恐ろしい現実行為の前に「革命」幻想から覚醒した者たちも多かったことと思われます。




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山岳アジト潜伏中、逮捕された「連合赤軍」幹部、森恒夫(赤軍派)と永田洋子(京浜安保)。森はその後、獄中で自らを「総括」した。




それにもかかわらず左翼革命思想を死守する者たちが大挙して官界、「報道」機関、教育界、労働運動にもぐり込み、冷戦後も生き延びた左翼ファシズム国家と内通し、日本を内部から溶解するため、今や反日ファシストとして「大活躍」していることをここでもついでに銘記しておきましょう。



この「連合赤軍」仲間殺しを大規模に行ったのが毛沢東であり「富田事件」であったのです。もちろん「革命」幻想をいだく日本の幼稚な左翼がその歴史を知っていて毛沢東主義者として毛を模倣したわけではなく、ただ結果として共産主義左翼の宿命としての残酷な非人間性をおのずと表現してしまっただけのものと思われます。



「富田事件」がどういうものであったか理解いただくためのアナロジーとして、「連合赤軍同志殺し」を振り返ってみました。



シナで異なっていた事といえば、事件の首謀者が「革命」に成功し巨大な皇帝権力を手中におさめ、そして事件をあくまで「反革命弾圧」と糊塗できたことでした。



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